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2007年10月から一般にも提供開始された緊急地震速報。
大きな地震が発生した際には、地震が来る前の事前に自宅でも是非知りたいと情報である。
テレビでも震度5以上が予測される場合、放送中に緊急で伝達されるが、その為にはテレビを24時間つけっぱなしにしなくてはならず、電気代掛かり、テレビの寿命も縮め、効率が悪い。
楽天で家庭用の緊急地震速報受信装置が発売されているが、親機と子機を買うと軽く10万円は超えてしまい、月額利用料も安くて月額980円もする。その値段で大きな地震から身を守れれば安いかも知れないが、正直「高い」と言う気がする。
そこで、色々と探してみた。
すると、民間の気象情報会社であるウェザーニュースが個人向けに緊急地震速報を提供している。配信方法はインターネット回線を使用。自分のパソコンに「専用ソフト」をインストールして、常時接続にてインターネットに繋ぐだけ。
地震が発生すると、ウェザーニュースからの信号が瞬時にインターネット回線を通って届き、専用ソフトが受信すると、緊急地震速報画面が最前面にポップアップすると同時に、音声で知らせてくれる。
最大震度と自分の家での予想震度(推定震度)、そして地震の到達予測時間(あと何秒で地震が来るか)が表示されて、音声でカウントダウンも開始される。
テレビは震度5以上だが、ウェザーニュースの緊急地震速報は、マグニチュードや地震1毎など、地震として知らせる設定を自分で出来るので、震度4から警告させたり、震度1でも警告させるなど自由に設定可能。
小生もインターネットやブログなどをしていると、突然緊急地震速報の画面が開いて、カウントダウンが始まる経験を何度か体験した。まだ、小さな地震ばかりだったが、数秒前でも地震が来ると事前に分かるのと、突然地震が来てビックリするのとは、やはり身の置き方、心構えが違ってくる。
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最初に緊急画面が表示された時には、ETCレーンを最初に通過した時のように、それはドキドキしたものだが、小さな地震のうちに慣れる事もでき、かえって良い経験にもなった。
でも、テレビは震度5以上の設定なので、突然緊急地震速報が流れたら、かなり大きな地震がやってくると言うことになる。これも事前に緊急地震速報に慣れているのと、全く始めての経験となるのでは、その時の判断や行動も大きく違ってくるだろう。
ちなみに、インターネットが現在常時接続の場合は 月額利用料は315円の会員になるだけの費用で受信開始できるので、追加の月額コストも比較的安くて、その会費の中のサービスで携帯電話に毎日の天気予報や雨降り情報などのメール受信もできる。(携帯電話への緊急地震速報提供はしていない。)
また、既にADSLや光接続などでインターネットを常時接続されているご家庭であれば、お使いのパソコンにソフトをインストールすれば、緊急地震速報を簡単に受信できてしまうので、初期投資も最小限で済む。
ただし、24時間、寝ている間も地震速報を受信したいと言う場合には、パソコンを24時間起動して置かなければならない。サーバーなどを自宅で立ち上げていない限り、ほとんどの皆様は寝ているときなどはパソコンをOFFにしていると思う。24時間パソコンをつけっぱなしにすると、貧乏性で温暖化防止を考えてしまう小生などは、毎月の電気代が気になるところだ。
確かにデスクトップ型では電気代が結構掛かるだろう。そこで、電気代を掛けずに24時間緊急地震速報を受信する方法を考えてみた。
答えは、ノートパソコンを使用すること。ノートパソコンは省電力になる工夫がされているかだ。
消費電力20Wのノートパソコンの場合、1ヶ月の電気代は約320円。これだったら、許容範囲ではないだろうか?
もし、自宅に使っていないノートパソコンがあれば、それを使用すればよい。
余っているノートPCが無い場合、新品を購入するのもバカバカしいので、中古のノートパソコンを購入することをお勧め。専用ソフト使用の機能を満たしていれば、CPUの性能が低くても、メモリがあまりなくても大丈夫なので、高いノートを買う必要は無い。また、性能が低ければ、その分、電気代も比較的安い訳なので、CPUも省電力タイプの低スペックで良い。
ノートパソコンを壁などに掛ければ、ちっょとしたインテリアにもなるし、24時間稼動させていることで、天気や交通情報・渋滞情報など、お出かけ前にちょっと調べたい時などにも、インターネットで簡単な調べ事が可能になると言う利便性もあるのではないだろうか? もちろん、誰も家にいない間や、旅行期間中には、電源をOFFにして良い。
必要な費用
初期費用は ノートパソコンが無い場合は、中古ノートPCの購入代金が必要。
インターネット常時接続回線が無い場合は、ADSLや光通信などの常時接続費用が必要。
ウェザーニュースの緊急地震速報 利用代金 1ヶ月300円税別(ウェザーニュース会費)
消費電力20Wのノートパソコンの場合、1ヶ月の電気代は約320円。
ウェザーニュースの個人向け緊急地震速報システム概要
ウェザーニュース提供の 緊急地震速報 の無料ソフトをパソコンで使用するためには、下記のパソコン性能が必要となるので、新規にパソコンを購入する場合は注意願いたい。
OSはWindows 2000 / XP /Vista のいずれか。
インターネット常時接続 (HTTPアクセスが可能なこと)
ブラウザはInternet Explorer 6.0 以降
Flash Player plugin Version 6 以降 (Internet Explorerにインストールが必要)
スピーカー (PC内蔵型も可)
60MB以上のHD空き容量
検証
地震の初期状況を各地の地震計で発生すると、気象庁などのコンピューターが震度を予測して緊急地震速報を出す。その間、とても素早いが、どうしても地震発生から3~4秒を要する。
2008年6月に発生した岩手・宮城内陸地震では、小生が住む関東でも震度2を記録したが、揺れる約80秒前にこの緊急地震速報が発令した。震度5強を観測した仙台では揺れる15秒前にだったそうである。
問題が露見しているのはテレビの緊急地震速報。小生のパソコンが緊急地震速報を受信した約3秒後にテレビで緊急地震速報が伝わっていた。テレビはデジタル放送だとデジタル信号を変換するのに数秒の時間が掛かるので、その時間差が更に重なり、インターネット回線を通じて瞬時に情報伝達するより遅くなっている事もわかった。
ただ、技術的に限界と言う点では、小生が住む家では、先日はこんな事もあった。
突然震度1~2程度の地震が襲ってきたが、いつものように緊急地震速報が鳴らない・・。
おかしいなと思っていたら、地震が来てから約3秒後に緊急地震速報が届いた・・。
最近は地震の前に緊急地震速報が鳴っていたので、慣れもあったのだが、30キロ圏内で発生した地震の場合、遅くとも3秒以内に地震波が到達してしまうので、緊急地震速報が間に合わない事もわかった。
しかし、海底プレートでの地震など、直下型でない地震には有効だ。
関東近海で地震が発生すると、緊急地震速報で教えてくれる東京都心への到達予測時間は3~10秒後。でも、それだけの時間があれば「何か」1つくらいはできる。
子供を机の下に入れる(自分も)、身構える、頭を保護するなど・・。
そして、なんと言ってもこれから地震が来ると言う「心構え」を事前にできることは大きい。
もし、緊急地震速報の必要性を少しでもお感じになられるようでしたら、是非検討してみてはいかがでしょうか?
※小生は別に民間気象予報会社などの回し者ではありませんので、その点だけはご承知置き賜りますと幸いです。
出典 ウエザーニュース